今年2020に入りCovid19自宅お篭りで得たもの?


今年は1月6日にCAを出て、
単身による最後の歯科治療で日本(熊本)へ行きました。
坂口歯科医院に大変お世話になり2週間を楽しく過ごすことが出来て...
今となっては本当に行っておいて良かったです。大感謝。


1月22日にボストンへ帰宅。
3月中旬までは6月東京リサイタルに向けて猛練習をしていました。
が?! ... Covid-19がパンデミックとなり..
私はその時...6月にUSから来日してツアーするのは無理かも?
と直感的に感じ....
少々タイミング的には早いかな?と思いながらも2月に延期することを決めました。
(今となってはこの時の判断は正しかったと胸を撫で下ろしています。)

4月からはちょっとリラックスして、新作の練習やホームセッション配信、毎日の料理、ガーニングなどしながらゆっくりと過ごしました。

それから既に、今は早くも6月中旬、自宅お篭りも3ヶ月目に突入。
これまで(私がリチャードと生活してから十年間)
演奏ツアーで1ヶ月以上も自宅にいることなんてなかったのでなんだか不思議な気分です...

でも、こういう機会も良いね。大切だね!
と夫と二人でゆったりと楽しく過ごせることに日々感謝することにしました。


私達演奏家は...
通常、目の前にあるコンサートの演奏プログラムの練習に追われているので、
こうやって沢山のやりたかった新曲をじっくりさらえるチャンスがなかなかありません。又新しいレパートリーをじっくりと増やすということも難しいので、
このパンデミックのお陰で叶えることが出来ました。
このお篭り中の一つの成果とも言えましょう。

これも先ず、最近巡り会った東京在住アレンジャー&アーティスト布施威氏の素晴らしい才能とお人柄のお陰!沢山の素敵なマリンバとクラリネット作品が私達との共同作業において出来上がったことに感謝して止みません!

それに増して、思いがけなくNYアイコンと言われる作曲家ジョンゾーン氏から新作がプレゼントされたり.....


東京リサイタルの為に委嘱してた、今や世界的に注目を集めるNY在住若きアーティスト狭間美帆さんやジョエルロス氏からの新しい作品も届きました!


最近はチックコリア氏からも、新たにマリンバ、クラリネット、ピアノとボイス(声)の私達夫婦とチック夫妻によるカルテットの為の新曲を書きたいと知らせがあったり、
兼ねてから約束しているパットメセニー氏からのデュオ新作もこのチャンスで来るのでは?と密かに期待しています。

又リチャードが得意とし愛するブラームス/間奏曲にも挑戦しました!
これはYouTubeにも投稿してます。是非聴いてみて下さい。
https://youtu.be/NRU8JOj6U6k


又自宅からネット配信したり、多くのミュージシャンが配信しているのを聴いたり観たりしてインターネットを介しての演奏ということについても、とても考えさせられています。

そんな中...昨日練習していてふと改めて気づくことがありました...

演奏家は、いつも”誰かの為に..何かの為に..演奏しているんだと..”ということ。


例えば先週は、キースジャレット氏が即興で演奏したオーバーザレインボーを
ソロマリンバで録画録音しました。



通常、楽譜の音も取れて弾けるようになったら、その次は自分の解釈、想いを込めることが必要になります。
その時に..

この曲を何の為に弾くのか?

ということがとても大切な部分となるのです。

私にとってこのキースさんの音楽を演奏するということは、
彼と奧様アキコさんへのトリビュート。
特にアキコさんが幾度になく、ご自身の病気など辛いことを乗り越えていらした
ことへの尊敬の念があり、そういうことを想いながらこの曲に向かいました。

実は5月頭のキース&アキコさんの誕生日に誰かがSNSに投稿していたキースさんの
1984東京コンサート”オーバーザレインボー”YouTubeを聴いて、
直感的にこれマリンバでそのまま弾けるかも?弾いてみたい!
と思い、早速布施さんにマリンバ用に採譜を依頼したのです。

予想通り、楽譜になった音を一つずつさらってる時から、キースさんのフィールズが
感じられてとてもミラクルでした。

しかしながら録音録画する時には、マリンバでルバートを表現することに難を見出して、
通常の時より遥かに困難でした。
マリンバという楽器は早く弾くことは容易いのですが、テンポ遅くスペースあるルバートを演奏するのは(技術的には簡単ですが)、音楽的には凄く難しいのです。
なので、この曲を演奏するというのは、
とても良い経験と学びとチャレンジともなりました。
なんせ2日間で40回超えるほどのテイクをして、リチャードからYou are manic!(マニアックの意味)と言われたのです!笑

ようやく最終録音が出来....
それを夫に聴いてもらいました。

目を瞑って聴いてたリチャードが…
なんとまあ?!
感動して泣いてくれたのです…
こんなこと初めてだったので驚きましたが...
何より嬉しかった!

ちょっと横道に外れましたが.....

演奏家は一人きりで演奏するより、
誰かが目の前にいたり... 誰かの為に..何かの為に..と想い演奏することで
数倍演奏が輝いてくると私は限りなく信じます。

演奏家にとって、目の前に聴く人がいない状態での演奏は
(一人でのネット配信のこと)エナジーや心の持ちようが違うと思うのです。
ネットで観たり聴いたりする人達は不特定多数なので、
それはそれでインフォメーションとして音楽を伝えるのには良いけれど
真の演奏家の全ての心の奥までは伝えられないツールなのだと信じます。

もちろんテクニックと音楽の基本は十分伝えられますし、全力で演奏することも可能です。
しかし、演奏家と聴きてとのコミュニケーションで生まれるその一瞬のミラクルな音や表現、楽譜をも超える目に見えない力量と心の奥深さ、その時その瞬間に生まれる音楽は....
誰かそこで聴いていてくれて演奏するのと、1人きりで演奏するのとでは、
生まれゆく音楽が遥かに違うのです。

私達はコンサート時に目の前で聴いて下さるお客様の為に演奏するのが仕事です。
聴きにおいで下さった方々への感謝の気持ち、私達の音楽へ取り組む真摯な気持ち、
高みを目指す鍛錬など、そこに向かう為の日々の生き方、
その全てが、ステージ上で音楽をとうして、全てあらわになります。
なので毎日毎日黙々とただただ練習に励むのです。

インターネット配信では、決してそういう心の奥深いところまでは聴け無いと思います。
それにPCに精通した人や良い録音録画設備を持ってる人は、
それを駆使して良い音や演奏を作る事が出来ます。
それはコンサートアーティストとは違う資質だと感じるのです。

しかしながら、そうは言ってもこのパンデミックでコンサートもイベントも中止になり
自宅でしか何もできない時は、SNSやYouTubeなどのオンライン配信は、
私達ミュージシャンにとっても、リスナーにとっても大いなる励みになることは
間違いありません。
もしもSNSやYouTubeなどが無かったならば、この自宅での3ヶ月間は
とても味気ないものだったにも違いありませんよね!

昨日はそういうことをふと思ったので久しぶりにブログを書き留めてみました。

先週6月12日は敬愛するチックコリア氏の79歳お誕生日で本人へのサプライズ
ビデオメッセージを彼のアシスタントと奥さんゲールから頼まれたので2つの
動画を作成しました。一つは夫とデュオでのバッハ”シンフォニアCmin”を、

もう一つは昨年チックから書き下ろしてもらった”バースデーソングフォーミカ”
これはマリンバソロとして書き下ろしてもらっていましたが、
世界初演はスティーヴガッド氏とドラムとのデュオで演奏し、
まだソロでの演奏をちゃんと聴いてもらって無かったので、今回チックへのバースデートリビュートとして家で録画録音してYouTubeに投稿しました。

この時も結局何回かテイクしたうち最後はリチャードに聴いてもらった時のテイクが一番良かったので、それをアップロードしました。
やっぱり演奏する時にエナジーってとても重要なのです。

チック本人も直ぐ聴いてくれて過去最高の賛辞を頂きました!
こういう時はネット配信の有り難さがわかります!笑

*チックが初めて作曲したマリンバソロ作品
”バースデーソングフォーMIKA”のYoutube リンクです。
宜しければ❣️
https://youtu.be/Lfc3BrmVOik

チックは素晴らしく素敵な曲を沢山持ってますが、スペイン、アルマンドルンバなど、これらのヒットソングは、彼のソングでコンポジションではありません。
チック本人から、ソングとコンポジションは分けて考えてることを聞きました。
ソングはジャズ譜(メロディーとコードが中心ですが)、コンポジションは作曲、全ての音符を楽譜に彼自身が書き下ろしているのです。
彼は過去にピアノ協奏曲など大きな作曲も数多くやっていて、
今はNYフィル委嘱作品トロンボーン協奏曲を書いています。


もう直ぐキース/オーバーザレインボーの録音録画編集も届く予定!
とっても楽しみです。

色々と振り返ってみたら。。
音楽以外でもこのお篭り期間で色んな新しい事を成し遂げました!

たこ焼き、ぺエリア、ストロベリーケーキ、桃コンポート、苺ババロア、苺ジャム、リトルネック貝でのボンゴレ、パン作り、ガーデニング、NHK大河ドラマ5作品”真田丸””天地人”龍馬伝””GO”篤姫”&NHKテレビ小説”ごちそうさん”、などもインターネットで観たりして。。侍言葉が頭に焼き付きました。笑!








こちらMA州は、まだまだロックダウンが全て解除ではありませんので、
気は抜けませんが、自宅での生活がとても充実してて、楽しく元気でいられる
事に感謝して止みません。

ただ、夫リチャードはじめ私の周りにいる家族のようなリビングレジェント達、スティーヴガッド、エディゴメス、チック&ゲールは皆70代後半(80に近い)....

この現役の素晴らしきアーティスト達には半年も一年をも無駄には出来ない時間だとも思います。

夫も毎日変わらず黙々と練習していますが、コンサートがないのは命を削られているような気がします。
時間は限られて来ているのですよね。

早くこのパンデミックが治り、普通にコンサート活動が出来る様になることを
心から心から祈らずにはおられません。

皆様方もどうぞ息災で!
お元気でお過ごしください!
又会う日まで。

感謝を込めて。
Love,MIKA




P.s.お知らせを一つ!
私が編曲したバッハ・シャコンヌの楽譜が大手カイザーミュージックより
今年初めに出版されました。












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